日本人と欧米人では歯に対する意識がかなり異なっており、それは文化の違いから生じていると思われます。日本では昔から口元は隠すもので歯を他人に見せることは下品なことだという文化があり、いまだに笑う時に口元を手で隠すしぐさをよく見かけます。これに対して欧米ではキスの習慣とともに笑顔はコミュニケーションの手段として日常的に使われており、笑顔で接することが相手に対するマナーのひとつと考えられています。したがって口元に対する関心度は高く、虫歯は元より歯並びや歯の色にこだわりを持っている人が多いのです。そんなこだわりの中からより要求度の高い治療をするために生まれたのが審美歯科という分野なのです。審美歯科とは、本来持っている歯の機能と美しさを追求し、それに患者さん個人の要求を調和させていく新しい歯科治療の領域です。個々の患者さんの健康を第一に考え、いかに機能的で、美しい笑顔を回復するかがテーマです。日常我々が行っている治療の中から代表的な審美歯科治療を紹介します。
歯の表面に厚さ0.3mm〜0.7mm程度のセラミックのシェルを貼り付けて歯の色を変える方法で、歯と歯の隙間や歯の形もある程度変えることが可能です。
97,200円程度〈1歯〉
セラミクスやハイブリッドセラミクスの冠(クラウン)を歯にかぶせることで、歯の色のみならず歯並びや形などを変えるような場合に用いる方法ですが、大幅な歯並びの改善は望めません。ラミネートベニア法より歯質削除量が多くなるため、神経の治療が必要となる場合もあります。
ハイブリットセラミッククラウン 43,200円〜54,000円程度
PFMクラウン 86,400円〜97,200円程度
ACCクラウン 118,800円程度
ティースクリーニングでは取り除くことができない歯の表面の細かい溝に入り込んだ着色物質の除去や、歯本来の色そのものをより白く、明るくするために行われる処置で、歯科医師の手によって診療室で行うオフィスホワイトニング(パワーホワイトニング)法と、患者さんが歯科医師の指導のもとで自宅で行うホームホワイトニング法があります。
オフィスホワイトニング 10,800円程度〈前歯片顎 1回〉
16,200円程度〈上下顎前歯 1回〉
ホームホワイトニング 27,000円程度〈片顎〉
インプラント治療とは、歯を失った部位の歯槽骨(顎の骨)にインプラント(人工歯根)を埋め込み歯槽骨と結合させ、その上から人工歯を取り付ける治療方法のことです。今までの歯科治療では、一本の歯を失った時、その両側にある健康な歯を削り、人工の歯をかぶせるブリッジと呼ばれる治療法や、取り外し式の部分入れ歯などが多く用いられてきました。しかし、これらの治療法の場合は、必ず口腔内のほかの歯に従来以上の過度な負担をかけることになります。また、ブリッジの場合はどうしてもダミー部分の清掃性が悪くなりますし、取り外し式の入れ歯では、どうしても長期的な安定性を得ることが難しく、歯ごたえのある物が食べにくかったり、部位によっては入れ歯を支えるバネが見えてしまうなど、多くの問題がありました。歯科インプラント治療は、そのような問題点をすべて解消し、失ってしまった歯の本来の機能や審美性を回復することが可能です。アフターケアをきちんと行えば、日常のお手入れも普通の歯のように行えます。
216,000円程度〈埋入手術料 1本〉
※上記の治療はすべて自由診療、当院での価格を表示